最近読み終えた本です。池波正太郎先生の、食卓の情景。時代小説で人気の高い池波先生ですが、かなりの食通としても知られており、何冊か食に関するエッセイのような本を刊行されています。といってもかなり古く、本の中に出てくる実在のお店などは老舗であったり、もう閉店してしまったお店もチラホラ…。ご本人は当初、新聞の連載だったかな?編集者の方に食に関しての文章を書いてくれ、と頼まれた時は自分はそれほどの食通ではないからと断られたそう。
ですが、幼少期の頃の食に関する思い出話なども掲載されているのですが、小さい頃からかなり(良い意味で)食い意地が張っていたというか、食に関してはかなりこだわりがあった様子がうかがえます。
レストランでの食事の風景のほか、自身(もしくは家族)がつくる家庭料理の話もあったりして、幅広いエピソードがギッシリと詰まっており、なかなか読み応えがありました。池波先生、独特の食へのこだわりも面白かった!沢山ありすぎて、特にこのエピソードが!と、今書き出すのはとても難しいのですが…機会がありましたら是非お手に取ってみてください。
↑ちなみに挿絵も先生が自分で描かれております。多才だなー。