こちらも福島県のお土産。なんだか渋いパッケージに入っている、長門屋本店の麩の焼 且座(しゃざ)というお菓子です。何度も福島県を訪問しているという方イチオシのお土産で、毎回必ずこれを買って帰るんだそう。
手前がお菓子の入っているパッケージ。且座は餅米からできている薄いおせんべいに鬼くるみをのせて、白蜜を筆で軽く塗ってしっとりと仕上げただけのシンプルなお麩焼きというお菓子です。且座ってどういう意味なんだろ?と思ってたら同封されていたしおりに開設が掲載されていました。禅語で「お茶を一服どうぞ」という意味なんですって。へー、初耳!地方の方言を商品名につける事はよくありますが、禅語とは…。
で、これがそのお菓子。めっちゃシンプル。だけど、佇まいがどこか凛としています。これ、白蜜をお庭に、くるみを石の姿に見立てているんだそうで、つまり石庭を表しているのですね。芸術だなー。普段あまりお菓子を食べないという同僚も「そんな自分でもわかるほどに品があるね、このお菓子」と感動してました。
土台となっているお麩は、この状態だとカサカサと程よく乾燥していますが、口に含むとじゅわりと静かに溶けていきます。だから湿気厳禁!その上のくるみも、程よい油分とともに口の中で溶けて行く…。
甘さはこの白蜜が担っているだけなんで、もうほとんど素材そのもののシンプルな美味しさを楽しめるっていう、そんなお菓子なんですね。麩にくるみをのせただけじゃん、なんてとんでもないです。コレすっごい計算されてるお菓子だと思いました。シンプルなだけに。
最近なにかのお菓子の賞を獲得したのだかノミネートされたのだかで注目されているそうですが、店主いわく「忙しくなっても沢山作れないから困っちゃう」との事です。このお土産をくださった方も買えなくなったらどうしようと言ってました(笑)。確かに、コレ秘密にしておきたい味です。ここぞ!という時にお土産で持って行きたくなるような、そんな粋なお菓子。
会津駄菓子 本家長門屋
http://www.nagatoya.net/※公式サイトを見ていて初めて知りましたが、切る毎にデザインが違う羊羹・Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジアを販売しているメーカーさんでした!