
この桃はなかなか市場に出回る事がなく、比較的なんでも揃う東京のデパ地下(フルーツ売り場)でも滅多に見る事がありませんでした。たま~に、駅の中とかでやってる福島県の催事イベントなんかで入手出来ればラッキー、みたいな感じ。あとはネット通販かなあ。
ちなみに、産地である福島県であれば道の駅とかでも買えると思います。ただ、この紅国見って名前の由来でもある福島県の国見町が発祥の地なので、確実に欲しい場合はそのへんに行くといいと思います!

糖度も高く、今まで食べて来た紅国見ってほとんどハズレがなかったからなのか、どれも「甘い!」って感じの桃が多かったです。こんなに美味しいのに、なんでスーパーとかで普通に買えないの?と思ってしまうのですが、写真ではちょっとわかりにくいんですけど、この紅国見という桃はサイズがちょっと小さめの桃なんですね。
手のひらにすっぽりとおさまってしまうほどの大きさなのです。
スーパーなどに並んでいる桃を見てみると、どれも大きくて立派な桃が多いです。選ぶ時も、ついつい大玉のほうがお得かな?なんて思ってしまいがち。
そう、紅国見はとっても美味しいのに、他の大玉(というか一般的なサイズの桃)に競争力で負けてしまうので、次第に生産者さんも減ってしまい、いずれ食べられなくなってしまうかも知れない…と言われている品種の桃なのです。


この桃の特徴はとにかく甘い!というほかに、一般的にイメージされる桃よりも少し硬い食感である事も挙げられます。初めて食べる人は「桃選び、失敗したかも?」って思ってしまうほどの硬さです。例えるのであれば、林檎や梨、熟す前の柿くらいの硬さでしょうか。歯ごたえがあって、サクサクと食べられる桃なのです。
桃の断面図を撮影する時、アボカドのようにナイフでグルリと一周切れ込みを入れてくるっとひねるのですが、紅国見は硬い桃なのでクルリと綺麗にひねることができました。柔らかい桃だと、握力で桃が先に潰れてしまうので綺麗に割れないんですよ~。
外皮の色合いも独特ですが、桃の断面図の色合いも独特です。この、ピンクからグリーンへのグラデーションがなんとも愛おしい。

小玉サイズの桃ではありますが、1人でまるごと1個をペロリと食べる分にはちょうどいいサイズなので、実は私、この紅国見という桃はかなりお気に入りなのです。
硬い桃なんて食べた事がない!って方にも一度は食べて貰いたいなあ。硬いけどちゃんと甘い、とビックリする事、間違いなし。それでも、桃の硬さがやっぱり気になるな…っていう場合は、2~3日常温で転がしておけばちょうどいい食感になると思いますよ。
