
平日でしたが、チラホラと私以外にも訪れている方がいらっしゃいまして、皆さんじっくりと器に見入っていました。


日本の陶器メーカーとして名前が知られている、ノリタケが日本で最初のディナーセットを完成させたんだそうです。知らなかった!その後、帝国製陶所や大倉陶園なども後を追うようにディナーセットの生産を始めますが、それはごく限られたメーカーだけだったようです。


昭和初期までの30年間、なかなかディナーセットを製造できるメーカーが現れませんでしたが、昭和10年頃になると山五製陶所などをはじめて次々と生産を開始するメーカーが登場しました。…が、その後に輸出が困難になってしまい急きょ、国内のホテルやレストラン向けの食器の生産へと切り替える事になるのです。


終戦。そして、GHQの進駐がはじまると、今度は将兵のお土産用のディナーセットの生産が開始されます。時代の流れにのっかった洋食器を生産してきたのですね。
デザイン的な部分では、クープシェイプ・ソネ型とよばれる形状が流行し、一気にカジュアル化が進みました。



上絵付けの技法が、それまで主流だった石板転写にかわりスクリーン転写へと移行していきます。また、ある出来事をきっかけに上絵付けから下絵付け(染付)の食器へと注目が集まったり、ストーンウェアが流行したりと、洋食器のトレンドもどんどん進化していくのです。




このへんまでくると、どこか懐かしい…というよりは今の時代に使っても違和感がないようなデザインが登場してきます。ホワイトシャドウをはじめとした各が素地の研究開発を進め、上絵付けのないシンプルな器などが注目を集めるようになるのです。
また、海外のメーカーやブランドの委託生産も開始。この洋食器の歴史を辿る展示の次のコーナーで、その様々な有名ブランドの食器を見る事ができるのです。



煌めきの洋食器の展示はまだまだ続きます。
●瑞浪市陶磁資料館
住所:〒509-6132 瑞浪市明世町山野内1-6
電話番号:0572-67-2506
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30分まで)
入館料:大人 200円、高校生以下無料
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、資料整理休館日(不定期)
HP:https://www.city.mizunami.lg.jp/kankou_bunka/1004960/touji_museum/index.html
